アタック・オブ・ザ・○○な日々
キラー・トマトが襲ってくる！
バカ映画界の歴史にその名を刻む至宝、「アタック・オブ・ザ・キラートマト」。皆さんは御覧になったことがありますでしょうか？そのセットの低コストさ、設定の粗雑さ、スタッフのやる気のなさ、ストーリーの単純さ、そして観るだけで立ちのぼってくるバカ映画の芳醇なアロマ。どれをとっても一級品でありましょう。
特に、ある日何の脈絡もなくトマトが凶暴化して人類を襲って来るというストーリーは単純にして救いがたく、映画とは理屈じゃない、感じる物なんだ（悪寒を）ということを世に知らしめてくれるのです。J君もこの映画によって人生観を変えられた者の一人です。
そんな映画界の至宝「アタック・オブ・ザ・キラートマト」に大いにリスペクトをうけて作られたと思われる作品がこの世に2つ、存在します。いずれもキラートマトの残した偉大なる子孫。これを見ずして「アタック・オブ・ザ」は語れないのであります。今宵はそんな素晴らしき2作品を皆さまにご紹介していきたい。そして、そこで表現される「何か」を感じ取っていただければ幸いであります（悪寒とか怨念とか）。
さて、ご紹介しましょう。偉大なる「アタック・オブ・ザ」の末裔。拍手でお迎えください。
「アタック・オブ・ザ・ジャイアントウーマン」
アホその1
そして・・・
「アタック・オブ・ザ・ジャイアントケーキ」です。
アホその2
もうアホかと、バカかと。
■ アタック・オブ・ザ・ジャイアントウーマン
今さら言うまでもないことですが、アメリカ映画の醍醐味といえば「巨乳エロス」。むしろ、ハリウッド映画とは巨乳エロスか巨乳エロスでないかの二種類しかないと言い切ってもよい。本作品は、ハリウッド映画界にとってそれほどまでに重要な要素であるテーマ「巨乳エロス」を徹底的に追求した実にアメリカンな作品です。その証拠にパッケージもこのように・・・
ビッグサイズです
乳も体もビッグサイズ（はあと）
巨乳エロスを表現するのに申し分のないキャッチが挿入されていますね。
ストーリーをご紹介しましょう。グラビアトップモデルを争う三人の巨乳ギャルが、グラビアの撮影会で顔を合わせます。激しいライバル意識をむき出しにする三人。そのモデルの一人、エンジェルがグラマーなボディーを維持するために、ある実験薬を試します。するとみるみる巨大に。そして、そのライバル、ベティまで薬を飲んで巨大化し、キャットファイトをはじめる二人。20メートルを超す巨大女の出現にロスの街は大混乱！・・・・という一大スペクタクルを描いた映画です。うん、バカですね。
グラビアモデルナンバーワンを決めるコンテストの中、決勝に残った三人のグラビアモデルの撮影会。さすがに「巨乳エロス」をウリにしているだけあって妖艶な撮影シーンが延々約5分間も続きます。
主人公エンジェル
そのライバル達
エロスですね
そして、モデル同士の激しいせめぎ合い。
ベティが難癖をつけます
「あなた胸がしぼんでない？」
ショックを受けた本作品の主人公エンジェル。実は、未承認の実験薬で体をグラマーにしているエンジェル。早速、さらなる薬の追加を求めて自分の担当医のところに相談に行きます。
医師に相談中
しかし、これ以上の薬の投与は命にかかわると、頑なに拒否する医師。ちなみにその薬を投与しすぎると、ネズミを使った実験では・・・
ヤバイでかさ
こんなにおっきくなっちゃいます。
実に危険ですね！
しかし、どうしてもコンテストで勝ちたいエンジェル。色仕掛けで医師を説得にかかります。
色仕掛け中
「これプリプリしてる？」
絶対て・・
「絶対プリプリ」
・・・なんだその会話！絶対プリプリて。そんな感じで、色仕掛けでさらに強力な薬をゲットしたエンジェル。しかし飲むのは1日1回。それを守らないと本当に危険だと、医者に厳重に忠告されます。
さっそく薬を飲むエンジェル。
風船のようです
するとみるみるバストが風船のように・・・
効果絶大ですね！
ついに、コンテストは佳境に入り、ビーチでの撮影会に。これでナンバーワンモデルが決まる重要な撮影会です。
撮影開始
しかし、前日にイケメンカメラマンとしけこんでいたエンジェルは撮影会に寝坊してしまいます。しかも、お肌はシワシワ・・・大ピンチで焦ったエンジェルはついに禁断の果実に手を出してしまいます。
そう、実験薬を同時に三本飲んでしまったのです。すると・・・・
でかっ！
ジャイアントウーマンに！
バカだ・・・バカとしかいいようがない・・・（映画自体が）
車との比較
そこで巨人女に目をつけた編集長とカメラマンは、エンジェルを言いくるめて見世物にしようと一計を案じます。巨人女のグラビアで一儲けしようというのです。
しかし、その企みに気付いたエンジェルのライバル・ベティは、エンジェルの部屋から薬を発見、主役の座を奪い取ろうと自ら巨大化してしまいます。
エライことに
なんとジャイアントウーマンが二人に！
・・・・もう収拾がつきません。
ライバル心むき出しの二人は巨人女同士ですさまじい女相撲・・・いやキャットファイトをはじめました。まるでビキニカラテを彷彿とさせます。しかも舞台はなぜか夜のロサンゼルスへと移動。ロスの街は大パニックに！一体ロスの街はどうなってしまうのか？
もうここまで来ると理屈じゃありません。
映画に大事なのは勢いなんですね！
縮尺がいいかげん・・
その衝撃的にグダグタのラストは・・・だいたい予想がつくと思いますが、ご自分の目で是非お確かめください。
■アタック・オブ・ザ・ジャイアントケーキ
本作品は日本ではあまりお目にかかることのないギリシャが舞台の映画です。というか、おそらく日本で最も有名なギリシャ映画がこのアタック・オブ・ザ・ジャイアントケーキ。ギリシャ人が知ったら激怒するんじゃないでしょうか？
この映画も初っ端からツッコミどころ満載です。まず、タイトルの「アタック・オブ・ザ・ジャイアントケーキ」からして間違ってます。この映画で巨大化するのはナスとひき肉を焼いて作ったギリシャの伝統料理「ムサカ」です。つまりケーキは一切出てきません。一応申し訳程度にパッケージには・・
小さく表記
このように記述が。確信犯だろこれ。
舞台がハンブルグなのに強引にタイトルにベルリンと入れられた某映画を思い出します。もしくは、本当はシャコなのにえびにタイトルを変えられた某映画とか。おそらくは、日本で「ムサカ」と言っても知ってる人が少ないことから、何となく見た目が似ているケーキに変えてしまったのでしょう。全然似てませんけど。
問題のムサカ
この映画のストーリーもすごくシンプル。晩ご飯として作られたムサカが、突如として現れたUFOの怪光線を浴びて巨大化。ギリシャの街を襲い、次々と人々を殺してしまうという、背筋が凍り付きそうな世にも怖ろしい話です。
UFOが・・・
突如上空に現れるUFO、そして怪光線を浴びるムサカ。
巨大化するムサカ
どんどん巨大化するムサカ。
移動するムサカ
ハイウェイをはいずり回り次々と人間に襲いかかります。
妙にコジャレ系
そしてUFOの中にはなぜか、ギャルっぽいカッコの宇宙人がいました。そして、なぜムサカが巨大化して凶暴になったかを解説しはじめます。どうやら彼女たちの仲間が怪光線と共にムサカの中に吸い込まれてしまった模様。そして、ホワイトソースの成分と過剰反応を起こしてあのような怖ろしい姿に・・・
ホワイトソースが・・？
ま、要するに全然意味が分かりません。
ちなみにこの巨大ムサカ、移動速度がメチャクチャ遅いのですが（時速3キロぐらい？）逃げまどう人々は、なぜかことごとく途中でコケたりして、ムサカの餌食になってしまうのです。とても怖ろしい話です。
かなり遅いムサカ
ギャー！（逃げろよ）
それにしてもムサカに襲われただけで、なんでこんな死に方するんでしょうか？
血みどろです
アテネ市内に現れたムサカ。そして逃げまどう街の人々。なぜか、逃げる方向が人によってバラバラなんですが、どういうことなんでしょうか？おそらくテキトーなロケのせいなんでしょう。
逃げる方向がバラバラ・・
ストーリー後半、巨大ムサカの前に勇敢に立ちふさがるギリシャの国務大臣。ピストルを片手にムサカと戦います。しかし、むなしく肉塊に吸収されてしまう銃弾。
そして、ムサカから紫色の怪しげな汁が噴出。
汁が！
大臣に襲いかかるムサカ汁！
そして死亡。
即死です
なんという怖ろしい光景でしょう・・・。もはやムサカを倒すことは人類には不可能なのか？ギリシャ中をはいずり回り、壊滅的な被害を与えたムサカ。最後は海へ到達したムサカが、再びUFOの光線を浴びて感動のラストシーンへ・・・？？？？？？
全てUFOのせいです
その衝撃的にグダグタのラストは・・・全く予想がつかないと思いますが、ご自分の目で是非お確かめください。ちなみにJ君はこの作品を何度も観直してみましたが意味がサッパリ分かりませんでした。
そんなわけで、冬将軍が訪れる前にトマト、ウーマン、ケーキのアタック・オブ・ザ三部作を観て冬ごもりなどの準備などをしてみてはいかがでしょうか？貴方の人生に全く影響を与えないであろう作品であることはJ君が保証致します。
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参考） Amazon → ■ ■ THE 大美人
出典）
「アタック・オブ・ザ・ジャイアントウーマン」
「アタック・オブ・ザ・ジャイアントケーキ」
ジェネオンエンタテインメント/クリエイティブアクザ
URL) http://my.reset.jp/~mars/btg/document19/attack.html
（2004/11/27） BLACK徒然草へ
